必要なハードウェア:あなたのPCで動くかチェック!
さて、実際にStable Diffusionを動かすために必要なスペックを確認しましょう。本記事は2025年6月時点の情報です。一応最新の超高性能PCじゃなくても十分動きます。
最小要件(とりあえず動かしたい場合):
- GPU:NVIDIA GTX 1060 6GB以上(VRAM 6GB以上)
- RAM:8GB以上
- ストレージ:50GB以上の空き容量
- OS:Windows 10/11 または macOS 10.15以降
推奨要件(快適に使いたい場合)→ 一般的に言われているスペック要件:
- GPU:NVIDIA RTX 3060 12GB以上(VRAM 12GB以上)
- RAM:16GB以上
- ストレージ:SSD 100GB以上の空き容量
- OS:Windows 11 または macOS最新版
パソコンのスペックは高ければ高いほど快適です。予算が許すなら、できるだけ良いスペックを選んでおくと後悔しません。ただし一般的に言われている推奨要件には少し筆者のコメントを残しておきます。あとMacはどのくらいのスペックがいいのか正直ちょっとわかりません。
VRAMは美少女生成の生命線
特にVRAMについては、これがStable Diffusionのパフォーマンスを大きく左右します。VRAMが多ければ多いほど、より高解像度で美しい画像を生成できますし、一度に複数枚の画像を作ることも可能になります。本気で美少女イラスト制作を楽しみたいなら、VRAM 12GB以上のGPUを強くおすすめします。
SSDは大容量必須!その理由とは
SSDの容量についても重要なポイントがあります。なるべく大容量のSSDを用意しておくことをおすすめします。
理由は主に2つ。まず、後ほど詳しく説明しますが、「Checkpoint」と呼ばれるAIモデルファイルが非常に大きいんです。1つのモデルで2-7GB程度の容量を使うので、複数のモデルをコレクションしていると、あっという間に容量を圧迫します。
そして、生成した美少女画像もどんどん蓄積されていきます。気に入った画像は高解像度で保存したくなりますし、バリエーション違いで何枚も作ったりするので、画像保存用の容量も意外とバカになりません。
もちろん、画像データについてはNAS(ネットワークストレージ)や外付けHDDに保存するという手もありますが、作業中は高速アクセスできるSSD上にあった方が便利です。
RAMは32GB推奨の理由
RAMについては、個人的に32GB以上を強く推奨します。「16GBでも動く」とは言いましたが、実際の作業環境を考えると少し心もとないんです。
美少女イラスト制作って、Stable Diffusionを動かしながら、同時にブラウザで参考画像を調べたり、プロンプトの書き方を検索したり、作った画像をSNSにアップしたりと、マルチタスクになりがちです。それに加えて画像編集ソフトを開いたりすることもあるでしょう。
こうした使い方をしていると、16GBではメモリが不足してパソコンが重くなったり、最悪の場合フリーズしてしまうことがあります。32GB以上あれば、こうした心配をせずに快適な創作環境を維持できます。
まとめると筆者の推奨要件としては下記です。
筆者の推奨要件:
- GPU:NVIDIA RTX 3060 12GB以上(VRAM 12GB以上)
- RAM:16GB以上
- ストレージ:SSD 100GB以上の空き容量
- OS:Windows 11 または macOS最新版
Windows環境構築:ステップバイステップガイド
Windowsでの環境構築は比較的簡単です。順番に進めていきましょう。
Step 1: Pythonのインストール まず、Python 3.10.6をダウンロードしてインストールします。
Windows Installer (64-bit)を選びましょう。
https://www.python.org/downloads/release/python-3106/
3.10.X系であれば大丈夫っぽいですが、最新の3.11とか3.12とかになるとライブラリとかに問題があるかもしれないです。またインストールするときは基本的にはそのまま進めて「Add Python to PATH」ところはチェックを入れてインストールしてください。
Step 2: Gitのインストール Git for Windowsをダウンロードしてインストールします。これはファイルのダウンロードに必要です。
https://gitforwindows.org/
これも全てそのまま進めて大丈夫です。
Step 3: AUTOMATIC1111のダウンロード コマンドプロンプトを開いて、以下のコマンドを実行します:
Copygit clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
cd stable-diffusion-webui
Step 4: 初回起動 webui-user.batファイルをダブルクリックすると、自動的に必要なファイルがダウンロードされ、セットアップが完了します。初回は時間がかかるので、コーヒーでも飲みながら待ちましょう。
Mac環境構築:Appleシリコンでも大丈夫!
Macユーザーの皆さんも安心してください。特にM1/M2 Macなら、意外と高速で動作します。
Step 1: Homebrewのインストール ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行:
Copy/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
Step 2: 必要なツールのインストール
Copybrew install cmake protobuf rust python@3.10 git wget
Step 3: AUTOMATIC1111のダウンロードと起動
Copygit clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
cd stable-diffusion-webui
./webui.sh
M1/M2 Macの場合、自動的に最適化された設定で動作するので、思ったより快適に使えるはずです。
インターフェース選び:AUTOMATIC1111 vs ComfyUI
Stable Diffusionを使うためのインターフェースは主に2つあります。この記事ではAUTOMATIC1111で説明しました。どちらを選ぶか迷うところですが、それぞれの特徴を説明しますね。
AUTOMATIC1111(通称:A1111)の特徴:
- 初心者にとって分かりやすいUI
- 豊富な拡張機能(Extensions)
- 日本語化対応
- コミュニティが大きく、情報が豊富
- ワンクリックで様々な機能を使える
ComfyUIの特徴:
- ノードベースの柔軟なワークフロー
- メモリ効率が良い
- 複雑な処理を組み合わせやすい
- 上級者向けだが、慣れると非常に強力
初心者にはAUTOMATIC1111がおすすめです。UIが直感的で、美少女イラスト生成に必要な基本機能がすべて揃っています。慣れてきて、より複雑な処理をしたくなったらComfyUIに挑戦するのが良いでしょう。
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